ハウスメーカー編


■ハウスメーカー編
まず皆様方の中で家を建て替えたい、新築住宅が欲しいと思っている方がいらっしゃると仮定します。まず何から始めますか?近場の住宅展示場に見に行く人もいれば、知人の紹介で中小の工務店や建築会社に行く人もいるでしょう。その他新聞の折り込みチラシを見て不動産屋に行ったり、新築分譲の立て看板を見て現場を見に行く人もいるでしょう。どれも正解ですが問題はそれからです。これから順を追って説明したいと思います。

まずはハウスメーカー編です。例えば住宅展示場に行ったとしましょう。 小さな展示場でも10のハウスメーカー、大きなところになれば20〜30のハウスメーカーがひしめきあっています。気になるハウスメーカーに入ったとしましょう。かならず間髪入れずに営業マンが出て来ます。それはどこも玄関にセンサーやモニターが仕掛けられており、事務所に控えている営業マンがわかる仕組みになっているからです。そして必ず”ご来場者名簿”なるものに記入を促されます。なかには記入を断ると中に入れてくれないハウスメーカーなどもあります。”ご来場者名簿”には、氏名、住所、年齢、電話、予算、希望の間取り・・・ets記入させられます。そしてやっとモデルハウスの中に入り案内されます。案内や説明も営業マンが先頭をきって誘導され、一通り案内が終わる頃またはその途中で”お茶や麦茶”のたぐいを持って女性スタッフ(男性の場合もあり)が現れ、テーブルへの着席を促されます。そこからが営業マンの腕の見せ所となります。だいたい”アプローチブック”なるものを利用しながら自社のPRポイントや他社との比較をし自社の良いイメージを植え付けます。また”ご来場者名簿”を元にさらなる詳しい情報を入手しようとします。腕の良い営業マンだとここで1〜2時間以上かけて自社をPRし詳しい情報を入手し、そしてモデルハウスを出るときには粗品と自社のカタログを手渡し次回建築中の現場を案内するとか、プランの打ち合わせをしましょう、とかいって次回合うアポを取ります。腕の良い営業マンにかかるとその場で気持ちが非常に高揚してしまい、次回合う約束をしてしまいます。そして数あるモデルハウスも他社を見ずに住宅展示場を後にしてしまいます。これが住宅展示場にモデルハウスを展示してあるハウスメーカーの手法なのです。 皆様は住宅展示場に行くときは色々なハウスメーカーを見てその後じっくり研究しようと考えていたのに、結局1ハウスメーカーだけ見て帰って来てしまいました。これは極端な話ではなく、最初に入ったハウスメーカーの営業マンの力量が高く尚且つそのハウスメーカー自体がお客様にマッチした場合ならよくあるケースです。住宅展示場の中のハウスメーカーは自社に来たらなるべく他社を見ないで帰ってもらいたいというのが本音です。ですので、ハウスメーカーの営業マンは日々ロープレを行いモデルハウスの玄関を入ってからどのように案内し、どこで着座させ”アプローチブック”をどれだけ有効に活用し、どれだけ情報を聞き取れるか研究し練習しているのです。売れない営業マンはお客様をこの一連の流れに乗せることが出来ず5分〜10分でさらりとモデルハウスを見て回り次のモデルハウスに行かれてしまうのです。そのような営業マンに多いのが”ご来場者名簿”を元に夜訪(モデルハウスを見に行った夜の訪問)でご来場のお礼と称して売り込みに来るケースも多々あります。 少し長くなりましたが、住宅展示場に行った場合だけでも色々な裏表がありますので皆様どうかご注意下さい。というわけで家を建て替えたり、新築住宅を買うということは大変なことです。今後、不動産屋の場合や工務店、単独の建築会社の場合等々折を見て投稿したいと思っておりますので楽しみにしていて下さい。